丸めがねじいちゃんのおはなし
街(まち)を歩いていると、何かに にているものによく出あうね。じいちゃんは河原が好きで、時間があると、川の水の流れる音を聞きながら、いろんな石をひろってながめてる。するとその石がとつぜん何かに見えてくる。子犬のこともあれば、かいじゅうのときも、にくたらしい友だちの顔に見えてくることもある。それが「想像力」というもの。日本のことばでいうとね「見立て―みたて」というんだ。
「見立て」はね、とっても楽しいあそび。何に にているか、お友だちやいろんな人といっしょに考えるんだ。すると思ってもみないものに にているように思えてくる。自分とほかの人の想像力のちがいを楽しむんだね。雲を見て、クジラといったり、オットセイといったり、ひょうたん島だったりと、まったくちがうことばが生まれてる。
写真をとって、そのとき生まれたことばを書いておくと おもしろい。いくども見ていくと、ちがうものにも見えてくるからね。それが観察(かんさつ)するということで、そこに考えることも生まれてる。じつは それがつくることにつながっているんだね。おもしろいものが見えてきたら、いつか丸めがねのじいちゃんに見せてほしいな、やくそくだよ。
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